私が二十四節気・七十二候に興味を持ったのは、
5日ごとに替わる言葉と季節の移り変わりがぴったり合っていて、
驚いたことが始まりです。今から4、5年前でしょうか。
端的に四季を表す美しい表現に、
そして、昔の日本人の感性に、すっかり虜になってしまいました。
元は中国の暦ですが、日本人の暮らしに合うように、
何度か改定されています。
このブログもそうですが、現在書籍などで記されているのは、
明治時代に改定された「略本暦」の名称や読み方が一般的です。
二十四節気・七十二候の読み方
♦読み方
二十四節気:にじゅうしせっき
七十二候:しちじゅうにこう
声に出して何度か読み上げると、音のリズムに慣れてきますよ!
二十四節気・七十二候は、明治5年(1872年)に採用された
太陽暦(グレゴリオ暦)以前に、日本人が使っていた暦のことです。
つまり旧暦です。
旧暦・太陰太陽暦とは?
そもそも旧暦は、「太陰太陽暦」と言って、
月(太陰)と太陽の両方の動きを元に作られたもの。
ひと月は、月の満ち欠けを基準に、
新月から次の新月までの約29.5日を1ヶ月とし、
日付を追っていくために使われていました。
それとは別に、季節感をつかむために、
太陽の動きを元にした二十四節気が使われていました。
月の動き=太陰暦は、月を見ただけで何日かがわかります。
今でも、15夜のお月さま〜♪といって満月なのも、
新月から15日目が満月になるからで、三日月は新月から3日目だからです。
でも、29.5×12=354日で、365日には11日足りません。
なので2-3年に1回、1ヶ月多い年を作って調整することになります。
これはこれでいいのですが、、、農業の暦として使ったり、
季節感を味わうには毎年のズレが気になります。
そこで、太陽の動きを元にした太陽暦が必要になってくるのです。
なので、両方合わせて、太陰太陽暦。
明治の始めに、西洋に合わせて太陽暦に改定されるまで、
この暦が使われていました。
二十四節気とは?
二十四節気は、太陽の通り道から1年を24の節気に分けたもので、
1節気がおよそ15日。
冬至、春分、夏至、立秋など、
今でも季節の節目として馴染みのある言葉が多いです。
春夏秋冬という4つの季節は、この区切りをよりどころにしているそうです。
七十二候は?
一方、七十二候は、この二十四節気をさらに、
それぞれ3つに分け、約5日ごとの季節の移り変わりを表現したものです。
24×3=72季節。
暦の始まりを例に、見てみましょう。
旧暦なので、現在の2月がスタートです。
春夏秋冬はそれぞれ「初・仲・晩」の3つに分かれて
12の季節になります。春の場合は、
2月:初春
3月:仲春
4月:晩春
初春は、立春と雨水に分けられ、それぞれ、
さらに3つの区分に分けられたのが、七十二候です。
月名 | 二十四節気 | 七十二候 | 現在 |
初春 | 立春(りっしゅん) | 第1候 春風解凍(はるかぜ こおりをとく) 第2候 黄鶯睍睆(うぐいすなく) 第3候 魚上氷(うおこおりをいずる) | 2/4頃~ |
雨水(うすい) | 第4候 土脉潤起(つちのしょう うるおいおこる) 第5候 霞始靆(かすみ はじめてたなびく) 第6候 草木萌動(そうもく めばえいずる) | 2/19頃~ | |
仲春 | 啓蟄(けいちつ) 春分(しゅんぶん) | 3/6頃〜 3/21頃〜 | |
晩春 | 清明(せいめい) 穀雨(こくう) | 4/5頃〜 4/20頃〜 | |
初夏 | 立夏(りっか) 小満(しょうまん) | 5/5頃〜 5/21頃〜 | |
仲夏 | |||
晩夏 | |||
続く… |
「気候」の語源は、二十四節気と七十二候!
気候という言葉の「気」は、二十四節気の気。
「候」は、七十二候の候、から取られているそうです。
「気候」という言葉を見るたびに、この由来を思い出し、
感慨深いな〜と思ってしまいます。
今となっては、日常生活が太陽暦で動いており、
全く不便はありませんが、
七十二候の言葉を見ていると、
この暦は次世代に守り伝えていきたい!と強く感じます。
気温や湿度で季節の移り変わりは感じますが、
道端に咲く花を見て、空や風を感じて、季節を語れると、
ちょっぴり素敵な感じがしませんか?
最近では、二十四節気・七十二候に関する本が、
たくさん出版されています^^
各季節について、もう少し詳しく知りたいな〜
という方は、ぜひご参考になさってください。
5日ごとに変わる七十二候を、お知らせしてくれる「アプリ」もあります。
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